九六の匣

さまざま詰めこんだ匣

【九六式落語風】『まくら噺』

【九六式落語風】『まくら噺』


 おやおや、今日は客の入りが濃いですなぁ。
そうでしょうともあまりお客様が多いとですな 「く・苦しい」などと酸欠で窒息してしますんで、このくらいの入りがほどほどでございますなぁ。

どぅーしてもアッシの噺が聴きていと、限りなく少数気鋭のお客様方のみ、シラミじゃあねぇですよ、のみお運び頂きまして誠にもってぇ …ミイリが減るってもんです。

あららお帰りですか。違うの? 
そう厠ですか、そんならいいのですがぁ。
あたしの噺がはじまった途端、席をたたれますとぉ
あらら、そちらもですかぁ
アッシの方が帰りたくなってきましたょ。
前でも後ろでもいっといでぇ
きっちり出してくるんですよ。

エー簡単に引き下がっちゃこちらも専門家。
プロですよ、ちゃんと教育を受けて訓練じゃなく、たんなる法螺噺の修行したんですよ。

まあ落語というもは噺が一番、二番がなくても噺でございます。
電話は?…
さようです。三番。四・五なくて? 六でなし。文●堂菓子店の回し者ですか。

今日はやりやすいいうか、皆さんちゃんと予習してらっしゃる。
まあ三平師匠ならぁここで
「いつもどうもすいやせん」ってやるんでしょう。
手はグーで右手でコツンと…
なんで私が師匠の真似をしなくちゃいけねんでしょうか。

あっ  お帰りなさい。
短い厠タイムでしたなぁ。お疲れさん…
違う?そう…、
席に座って頂いて本題にかからして頂きます。
あちきも生活が懸っておりますわいなぁ。


いまのが落語のマクラでござますなぁ。
これが噺をギュッと掴みまして…
このマクラが噺がいえりぁ、いちにんめぃなんでございます。

勉強になった?
そりゃあよかったねぇ
うちにけぇって自慢ができるねぇ………


えっ!
なにぃぃ、次の噺家がもうついたの。あの五月蠅いぃ
だからひっこめってぇいうのかい
なんだよ、さっきは遅れているから餅のようにのばしてぇながくって…
言い訳するなってか
わたしゃあ怒ってるんだよ

ああ、判った わかったよぅ。俺も江戸っこでぇ 生まれは田舎ぁだども
そこはキチッとケジメをつけて。

おいカカアここにきて坐れ、まあ素直に座りなさいよ。
よいしょっと頭をっ これでひざマクラってぇのはどうでげしょ。
誰だ!
そこで惜しいと言ったのは、お客様でもゆるしませんよ、とらきたもんだ。

でもね、
ここで皆さんと喧嘩になったら
わたしゃ お先マックラ~


えーまくら噺の一席でございました。

三味も太鼓もいらんよ。坐布団は自分で持ってくよ。

ささっと 吉原でもくりだそうかい ねぇ~
川の夜風に舟下り愛しおまえと千代の紙など帆掛け船ぇ♪

そしたらねぇ 艶っぽい枕噺でもきかせてあげますよぅ




九六


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  • 2012/03/26(月) 13:49:42 |
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