九六の匣

さまざま詰めこんだ匣

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【玖絽缶2007-09-16】川原泉

玖絽缶2007-09-16

川原泉10冊を久しぶりに通読。

「空の食欲魔人」
「甲子園の空に笑え!」
「カレーの王子様 」
「ゲートボール殺人事件」
「美貌の果実」
「笑う大天使」 全3巻
「中国の壺」
川原泉10冊

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【歩句】839『練歩く』

【歩句】839『練歩く』

たからかに音頭をあげし山車軋む
山車たかく撥振りあげて秋太鼓
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【歩句】838『なごり』

【歩句】838『なごり』

水うつすおはぐろ蜻蛉かぜはこぶ
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『コセの國とイーダァ國 八拾日物語』【伍】

『コセの國とイーダァ國 八拾日物語』【伍】

【伍】『遠い記憶』

ただ泪がこぼれた。

石化した人々は闇の中にたち尽くしたまま 幾つもの夜をすごしていく。
二度と動きだし奏でることはないだろう心の臓も 今は崩れはじめている。

眼は星に反射して淡い桃色真珠のように煌めく。
空洞化した唇とおぼしき場所は欠けて風に粉をまきあげている。

くろき衣のシーフ達が呟く。
「まにあわなかったわ」
「そうね 塊が朽ち果ててしまってますね」
「どうにかならないの」
「いまのコセ医学じゃ 無理なんだ」
「この病の原因はわかったのかしら?」
「うーん 噂なんだけど 天空より闇の針が降ってきて身體にとりこまれるらしいよ」
「や・やみの針って?」
「それがねっ 見える人には判るらしいんだ」
「可笑しいよね 針が落ちてくるなんて」

闇の風が石を廻りて 風化した粉を掠めていく。 サラサラと奏でる調。

「どんどん風にさらわれていくよ」
「こんなになって 石化した人は哀しんでいるよね きっと」
「ひとの記憶は 別れた時のまま残ってしまうんだ」
「かたちはかわっても 記憶のシワに刻まれてしまうからね」
「わすれないわ‥覚えておいてって言ってる」


すべては 闇にただずんだ石の中にとじ込められたまま 
風の調べを奏でる。

やがて 闇は静かに去りゆく
コセの國に新しい一日がはじまるのだ
サワサワとシーフが走り去る
まるで地面に吸いこまれるように彼らは消えていく

一瞬、立ち止まった者がいた
しらみかけた空の下をじっと眺めている

「あれを観てみて」
「えっ」
「ほら あの木の右に妙に光り輝くものがあるだろう」
「なんかあるの? わたしにはみえないよ」
「‥‥そうかぁ やっぱり ひとによるんだね」

彼の眼には 天空から真っ直ぐに伸びた光の筋が 煌いていた。
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【歩句】833-837

【歩句】837『アラベスク』
ながき夜の呪文奏でる月は鳴く
星々を指をまるめて繋ぐ絲

【歩句】836『かいきげっしょく』
あやしくも月はかけゆく闇重ね
夜かすめ月の片隅闇の闇

【歩句】835『どうしてる?』
なじょしてるメール届きて秋けはい

【歩句】834『がちょうの子』
土笛やしなやかなゆび語りだす
しのびくる土の調べに月の香と

【歩句】833『どっとはらい』
虫かたる昔話におわりなし
みをひとつしのびききたる闇のなか 【“【歩句】833-837”の続きを読む】
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プロフィール

九六

Author:九六
好きなものを自由に書く、読む、観る、描く。そして遊び愉しむ。
【※】【玖絽・by96・九六・九路・KURO・物部黒彦】【96猫國から発信】
【※】-半世紀分の散らばした気侭綴ゑ-

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